歌詞の意味

あいみょん「生きていたんだよな」歌詞の意味を考察丨自殺をテーマに一石を投じる!

記念すべきメジャーデビュー曲「生きていたんだよな」。”自殺”が題材なだけに、いろいろな意味で話題になった楽曲です。ちなみに、あいみょんマニアの私が最も好きな曲でもあります!

今回は、そんな「生きていたんだよな」の歌詞を深堀りしていきたいと思います!

目次

どんな曲?

まだ聴いたことがない人は…

ぽんすきぃ
ぽんすきぃ

ぜひ一度実際の楽曲を聴いてから、歌詞の意味をご覧ください!きっとあいみょんの世界観に引き込まれていくことでしょう。

MVもいいですが、おすすめは日本武道館弾き語りワンマンライブ「AIMYON BUDOKAN -1995-」で歌われた「生きていたんだよな」です。

出典:あいみょん – 生きていたんだよな 【OFFICIAL MUSIC VIDEO】

出典:あいみょん – 生きていたんだよな【AIMYON BUDOKAN -1995-】

楽曲詳細

収録

2016年11月30日発売 1stシングル「生きていたんだよな」

2017年9月13日 発売 1stアルバム「青春のエキサイトメント」

曲の長さ

3:14 (イントロ 0:27)

視点

あいみょん本人

タイアップ

ドラマ『吉祥寺だけが住みたい街ですか?』オープニングテーマ(書き下ろしでない)

テーマ

この楽曲のテーマは「女子高生の自殺」です。

何気なくニュースを見て、当たり前のように毎日誰かが死んで。そんな世の中で、あいみょんが感じた感情をダイレクトにキャッチできる唯一無二の楽曲です。

歌詞の意味を深堀り!

ここからは、「生きていたんだよな」の歌詞について(部分的に区切っていきながら)迫っていきたいと思います。

全て個人的な見解ですので、正解というわけではありませんのでご了承ください。みなさんもこの記事を参考にして、ぜひ自分なりの解釈を考えてみてください!

二日前このへんで〜

二日前このへんで
飛び降り自殺した人の
ニュースが流れてきた

出典:「生きていたんだよな」作詞:あいみょん

2日前の飛び降り自殺事件をふと思い出しているあいみょん。

ぽんすきぃ
ぽんすきぃ
あいみょん自身の実際にあった体験として、飛び降り自殺のニュースを耳にしたようです。

血まみれセーラー〜

血まみれセーラー 濡れ衣センコー
たちまちここらはネットの餌食

出典:「生きていたんだよな」作詞:あいみょん

血まみれのセーラー服、濡れ衣を着せられた(もしくは着せた?)担任の先生。事件はあっという間にネットに拡散された。

ぽんすきぃ
ぽんすきぃ

飛び降りたのは「セーラー」という言葉から女子高生だったことが分かります。恐らくいじめなど、学校での人間関係に悩んでいたのではないでしょうか。

事件後、標的にされたのは担任の先生。いじめに気が付かずに放置していたのか、気がついていても見て見ぬふりをしていたのか、それとも解決しようとしていたけれど本当に濡れ衣を着せられて自身の責任とされたのか。

SNSを中心に様々な憶測やバッシングが飛び交っていたことでしょう。こういった事件がネットの餌食になるのは時間の問題だったようです。

「危ないですから離れてください」〜

「危ないですから離れてください」
そのセリフが集合の合図なのにな
馬鹿騒ぎした奴らがアホみたいに撮りまくった
冷たいアスファルトに流れるあの血の
何とも言えない赤さが綺麗で綺麗で

出典:「生きていたんだよな」作詞:あいみょん

警察が野次馬を現場から引き離そうと必死に声をかけるが、野次馬にとってはそれがさらに興味を湧きたて、逆効果となっている。

アスファルトに流れる血を野次馬たちが必死にスマホで撮影している。その血の赤は、なんとも言えない綺麗なものだった。

ぽんすきぃ
ぽんすきぃ
冷たいアスファルト」と「流れる血」という少し血の気が引いてしまうようなシチュエーションを、あいみょんらしい表現で描いています。

泣いてしまったんだ〜

泣いてしまったんだ 泣いてしまったんだ
何にも知らないブラウン管の外側で

出典:「生きていたんだよな」作詞:あいみょん

テレビの向こう側の事件であるのも関わらず、気がついたら泣いていた。

ぽんすきぃ
ぽんすきぃ
泣いてしまったのはきっとあいみょん自身のことでしょう。自分とは全くの無関係の人間の上、死んだ理由も経緯も知らない。そしてテレビ越しという距離感を持ってしてもなぜか泣いてしまった。そんなあいみょんが感じた複雑な感情が込められています。

生きて生きて生きて生きて生きて〜

生きて生きて生きて生きて生きて
生きて生きて生きていたんだよな
最後のサヨナラは他の誰でもなく
自分に叫んだんだろう

出典:「生きていたんだよな」作詞:あいみょん

彼女は必死で生きた。最後に叫んだ「さよなら」は、きっと自分自身に言ったのだろう。

ぽんすきぃ
ぽんすきぃ
死んでしまった女子高生はきっと、生きて生きて生き抜いたんでしょう。辛かったり、苦しかったり、悲しかったり、いろんな感情と向き合って生き抜いた。この”生きて”という言葉には、そういった少女へ寄り添う気持ちを強く感じました。

彼女が最後に流した涙〜

彼女が最後に流した涙
生きた証の赤い血は
何も知らない大人たちに2秒で拭き取られてしまう

出典:「生きていたんだよな」作詞:あいみょん

彼女の感情を唯一知る手がかり「」、懸命に生きた証の「」は、一瞬のうちに消されてしまう。しかも、彼女のことを何も知らない赤の他人に。

ぽんすきぃ
ぽんすきぃ
彼女の苦しかった感情とは裏腹に、現実では何の感情もないかのように作業が進んでいきます。

立ち入り禁止の黄色いテープ〜

立ち入り禁止の黄色いテープ
「ドラマでしかみたことなーい」
そんな言葉が飛び交う中で
いま彼女はいったい何を思っているんだろう
遠くで 遠くで
泣きたくなったんだ
泣きたくなったんだ
長いはずの一日がもう暮れる

出典:「生きていたんだよな」作詞:あいみょん

野次馬はのんきに「ドラマでしか見たことない」などと友人たちと話している。そんなお気楽な人間たちを尻目に、自殺した彼女は何を感じるのでしょう。

少女のことを考えていたら、あっという間に日が暮れてしまってた。考えれば考えるほど、泣きたくなってしまう感情に襲われる。

生きて生きて生きて生きて生きて〜

生きて生きて生きて生きて生きて
生きて生きて生きていたんだよな
新しい何かが始まる時
消えたくなっちゃうのかな

出典:「生きていたんだよな」作詞:あいみょん

必死で生きていても新しい世界や環境に飛び込んだ時、嫌になってしまうときもある。ときには死にたくなってしまうことだって…

「今ある命を精一杯生きなさい」〜

「今ある命を精一杯生きなさい」なんて綺麗事だな
精一杯勇気を振り絞って彼女は空を飛んだ
鳥になって雲を掴んで
風になって遥か遠くへ
希望を抱いて飛んだ

出典:「生きていたんだよな」作詞:あいみょん

大人(先生や親)が言う「今ある命を精一杯生きなさい」なんて綺麗事に過ぎない。彼女は精一杯生きた。生きた上で、勇気を振り絞り死を選んだんだ。

ぽんすきぃ
ぽんすきぃ
「死んだらだめ」とか「精一杯生きろ」とかよく言われますが、それって本当に正しいのでしょうか。死ぬことしか選択できないことはなかなか共感できることではないかもしれません。でも、自殺をした人たちもきっと精一杯生きたに違いありません。それを死んだ後にとやかくいう権利は誰にもないはずです。

まとめ

決して自殺を肯定しているわけじゃない!

発売当時、一部で自殺を助長するようなテーマだと言われたこともありました。でもその意見は、真にこの歌の意味するところを理解できていないと思います。この歌は決して自殺を肯定するものではなく、自殺してしまった女の子に寄り添ってあげる非常に優しい歌だと確信しています。

”生きたくても生きられない人もいるのに自殺をするなんて”という意見があるかもしれません。でも、自殺した人たちだって本当は生きたかったのではないでしょうか。”生きたくても生きられなかった、だからこの決断しかなかった”のではないでしょうか。あいみょんは、「彼女は確かに生きていたんだ、生きようと必死だったんだ」ということを証明するために歌ったのではないかと私自身は感じています。

「死」という普遍的なテーマ、そして「自殺」というセンシティブな内容に切り込んだあいみょんにしか出来ない楽曲であり、代表曲です。

おまけ:あいみょんの言葉

この曲は、スタッフから「ちょっと語り掛けるような曲とかは、どうかな?」というアドバイスをいただいて。そのときにちょうどニュースを見て、パッと歌詞が浮かんできたんです。なにかニュースを見たり、事件が起こったりすると、いろいろ考えちゃうじゃないですか、「なにがあったんだろ」って。それがきっかけとなってできた歌ですね。

ニュースで流れてきた女の子のことを、ただ可哀想って歌っているわけではないんです。なにがあったのか、女の子の気持ちはどうだったのか、本当のことはわからない。これが彼女なりの生き方だったのかなって……難しいところなんですけど、私が感じたままのことを素直に書いたというか。

出典:CINRA.NET

 

私は今年の2月に上京したんですけど、これは実家で最後に書いた曲です。この曲みたいに、語りからメロディーに入るというのは今までになかったんですよ。“そういうのも面白いかもね”というアドバイスをスタッフさんからいただいていて、それを頭に置きつつ作っていきました。

歌詞にある通り、2日前に観たニュースの話です。ニュースを観た瞬間に曲にしようと思ったわけではなくて、2日間経っても頭に残っていたことを自然と歌詞にしていました。ポジティブでもネガティブでもなく、野次馬を批判しているわけでも、死を否定しているわけでもなく、人によってさまざまな聴き方ができる曲だと思います。できれば生きてほしいと、私も思っています。でも、他の人の人生を決め付けることも、“気持ちが分かる”とも言えないんですよね

命を題材にしたこういう曲だからこそ、分かったようなことは歌いたくなかったんです。精いっぱい生きるのは、もちろんいいことなんですけど、その“精いっぱい”は何か決まったかたちがあるわけではないと思うんです。結果的に命を絶ってしまうことがその人にとっての“精いっぱい”なのであれば、それはやはり“精いっぱい”。そして、100歳まで生きるのも、その人にとっての“精いっぱい”ということなんだと思います。

私自身は“くそ生きてやろう!”というタイプですから。めっちゃ生きたくて、死にたくないタイプ(笑)。だからこそ、死について考えるんでしょうね。そして、考えれば考えるほど結論は出ないです。この曲を聴いて心地良くない気持ちになる人もいると思うんですけど、リリースしたあとにいろんな意見を聞くのを楽しみにしています。

出典:OKMUSiC

 

私もまったくネガティブな曲ではないと思っています。人それぞれ色んな生き方があるからこそ、こういう道を選ぶ人もいる。精一杯生きる方法っていうのはそれぞれなので、曲で描いた子はこういう道だったんだと思っていて。もう一方で、年始早々目にしたのでもちろんショックは受けました。この曲は、死を選んだ人、それを目撃した野次馬、そのニュースをテレビで観た人、どの当事者も第一人称には置いてないんです。

(インタビュアー)改めて、どうして「生死」について書いた曲が多いんだと自己分析しますか?

……人は必ず死ぬ、ということがやっぱり不思議なんですよね。その中で、しぶとく生きてやろうっていう考えの人とかいろいろな考えの人がいる。それに私、事件とかにも普段から敏感に反応するたちで、世の中には命を奪う人もいて。でもその一方で、お医者さんとかは命を助けるわけですよね……だから、生死の問題というより、「人間ってなんなんやろう?」っていうことだと思います。そういうことを考え出すともう止まらないんですよ。

出典:BARKS

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