映画「あした世界が終わるとしても」の挿入歌として書き下ろされた「ら、のはなし」。2019年に開催された「AIMYON TOUR 2019 -SIXTH SENSE STORY-」では、1曲目として披露されました。
今回は、「ら、のはなし」の歌詞を深堀りしていきたいと思います!
【ネタバレ注意】映画「あした世界が終わるとしても」あらすじ
まだ幼い真は、母親に手を引かれ歩いていた。晩御飯は真の好きなハンバーグに決定。その時突然、母親が倒れた。突然死だった。悪夢から目覚めた真は、高校生になっていた。母親の死後、父は家に帰らず研究ばかりで、真はそんな父とすれ違いの日々。自分のことも父親のことも、将来のこともどこか冷めた態度の真。そんな真を心配してくれるのは幼なじみの琴莉だった。琴莉の父は、真の父の上司でもあった。研究に打ち込む真の父親に変わり、真のことも面倒をみてくれた。親同士の関係もあり、真と琴莉はお互い素直になれない関係を続けていた。
高校生生活も残りわずか。真はようやく琴莉をデートに誘う。喜ぶ琴莉。「僕はキミのことが…」真の告白の途中で、琴莉の携帯が鳴る。シンクロする、死刑台の男の姿。それは真の父親だった。「この日本をやり直そう!」琴莉そっくりな公女が叫び、歓喜する民衆。この世界はいったいどこなのか?琴莉の電話は父親からのものだった。真の父親が突然死したという連絡。近年増加し続ける突然死は、日本でも問題になっていた。その原因は、思いもよらない相対世界にあった。別の日本国の存在だ。
世界大戦後、世界は2つに分裂。この世界と相対するもうひとつの世界「日本公民共和国」が存在していた。2つの世界には相対する相手が存在し、どちらかが死ねばもう片方も死ぬ、命のリンクが存在。日本公国はもうひとつの日本の消滅を目論んでいた。日本公国の公卿たちは自分たちの人形となる公女を操り、独裁政権を行っていた。父親の突然死にさらに心を閉ざしてしまった真の前に、自分そっくりな顔のジンが現れる…
出典:Cinemarche
目次
どんな曲?
まだ聴いたことがない人は…
まだ聴いたことがない人は、ぜひ一度実際の楽曲を聴いてから歌詞の意味をご覧ください!きっとあいみょんの世界観に引き込まれていくことでしょう。
出典:What If…
楽曲詳細
リリース日&収録
2019年2月13日発売 2ndアルバム「瞬間的シックスセンス」
曲の長さ
3:01(イントロ 0:33)
視点
「あした世界が終わるとしても」の主人公・挟間真
タイアップ
映画「あした世界が終わるとしても」書き下ろし挿入歌。
テーマ
この曲のテーマは「もし、こうだった”ら”」です。
「もし真(主人公)がもう少し素直だった”ら”」という仮の話しを歌にしています。好きな人に好きと言えない環境にいた時、もし素直にこの気持が伝えられたなら…と思うことってありますよね?そんな気持ちを想像して歌詞に乗せています。
歌詞の意味を深堀り!
ここからは、「ら、のはなし」の歌詞について(部分的に区切っていきながら)迫っていきたいと思います。
君のいない世界で〜
君のいない世界で 僕が生きるとすれば
それはそれはとても居心地が悪いことだろう
愛しい人のためなら なんでもできるつもりさ
ただそれは 君がとなりにいてくれた
ら、の話だから。 こんな歌気持ちが悪いだけだから
ああ 余裕を持って人を
好きになれる人ってこの世にいるのかな出典:「ら、のはなし」作詞あいみょん
君のいない人生は考えられない。君のためなら何だって出来る。でも、こんな思いも君がとなりにいてくれたらの話し。こんなこと話しても気持ちが悪いよね。でも、この好きな気持はどうしようもなさそうだ。
君の持っているもの〜
君の持っているもの 僕に少し下さい
それがきっと ふたりを繋ぐ何かになるだろう
愛しい人がこのまま 誰かの愛しい人になるのを
黙って見てるのは嫌だから
って、話なんだけどさ。 これってやっぱり気持ち悪いかな
ああ 理想なんてものは 早いうちに捨ててしまうのが楽だろうな出典:「ら、のはなし」作詞あいみょん
「君の持っているもの 僕に少し下さい それがきっと ふたりを繋ぐ何かになるだろう」ほんの少しの気持ちでもいい、特に意味のないものでもいい、何か二人で共有できるものがあれば、二人を繋ぐものがあったら…好きな人に対して、少しでも繋がっていないという思いがすごく伝わってくる歌詞です。
「愛しい人がこのまま 誰かの愛しい人になるのを 黙って見てるのは嫌だから」好きな人に好きな人がいる。そしてそれは自分以外の人。こんなにつらいことはありません。そんな現実受け入れたくはありません。自分がその好きな人になれることはないのか、とつい思ってしまいます。
でも、そんな理想は自分自身を苦しめるだけだから、さっさと諦めてしまったほうがいいのかと悩んでいる様子。
君との恋を望みながら〜
君との恋を望みながら 誰かの不幸を願いつつあるよ
そんな僕の思いつきも 結局は君がとなりにいてくれた
ら、の話だから。(中略)
出典:「ら、のはなし」作詞あいみょん
”君”との恋を実らせたい。君の好きな人の不幸を願うことでそれを叶えたい。そんな身勝手な考え方にもなってしまうくらい、君の事を想っている。
まとめ
あの人のそばに居られたら…
世界で一番”君”が好きで、絶対に幸せに出来ると確信していても、それは自分の世界だけの話し。でももし、振り向いてくれたらとか、せめてチャンスをくれたらとか、色々と考えてしまいますよね。
これは男女問わずきっとある感情だと思います。そして時には、それによって人を憎んだり、邪魔に思ったりしてしまうことだってあるのかもしれません。
人を好きになるって、好きになるだけじゃないんですよね。それ以外にも色んな事が起きます。時には、自分が想像しない範疇までに。でも、それが人を好きになるってことなのかもしれません。
おまけ:あいみょんの言葉
-「ら、のはなし」はドラマの中でも、すごく明るいシーンで使われる。
そこもリンクして、映像を邪魔しないように作らなきゃなと思ってて。内容的には、真の心の中と言いますか、好きと言いたくても言えなくて、というあの状況で、もし僕がこうだった“ら”の話を歌いたいなと思って。もし真がもう少し素直だったら、とか。“ら”の話です。
真って、けっこう余裕出してる感じあるけど、余裕ない人間やなって思って。余裕を持って人を好きになれる人って本当にいるのかな?というのは、丸ごと真が思ってそうなことかなと。でも、余裕なさそうだったんで(笑)。
出典:SPICE